『ペンタナール・オクタノール・ノナナール』あとがき
2025/9/7
反省と元ネタのはなし。
テーマと改善点
自作にして2作目の漫画となります。コミティア150で頒布した漫画『ファースト・フライト・イヴ』には大きな反省があり、これらを踏まえて制作したものです。制作の前に考えていたコンセプト・目標は以下の通りです。
- SFコメディ。クドクドとした理系語りにしない
- キャラクターの可愛さを強調し、メリハリを意識する
- 絵を安定した見た目にするためにミリペンでペン入れする
- パロディやオマージュに頼らない
前作は初めての漫画制作であり、特に描きたいこともない性分ですから、日々考えていた悩みを吐き出したような話になってしまい、エンタメとしてはあまり愉快な内容ではなかったように思えます。それを踏まえ、私自身の人格とは切り離した、フィクションらしい嘘くさい話を考えようとしました。SFながらも、リアリティラインを下げて、カラッとした能天気な読み味にし、おそらくは自分の武器であろうキャラクターの可愛らしさを強調しようと試みました。ハカセちゃんの可愛さだけは自分でも満足できています。
それもあってキャラクターの人格が薄くなってしまったとも考えています。これは単純にキャラ造詣の推敲が足りない。あと、もう少し相原の出番を増やしたかった。
メリハリに関しては上手くいかなかったと思います。画力(安定性)を補うためにペンを固定した結果、強調が弱くなりましたし、ベタを使えなかったのはやはり良くないです。次回はこの点を改善したいです。
元ネタに関しては色々あるのですが、基本的にはNYTの記事と、Outer Wildsです。 後者に関しては意識せずネームを切っていて、脱稿してから久々にプレイしたときに初めて気づいてゾッとしました。SF・理系要素に関しては、ほとんど私の専門外のことを書いていますので、あまり信用しないでください。宇宙怪獣はいません。多分。
まだまだ課題が多く、未熟な作品となりましたが、読んでいただいた皆さんにはこれ以上ない感謝を。次はもっと面白くしますので、今後ともよろしくお願いします。